Shopify のスクリプトタグが 2027 年 3 月に停止。お店で確かめること

- Shopify は、アプリがオンラインストアに部品を差し込む古い仕組み「スクリプトタグ」を、2027 年 3 月 1 日に止めます(2026 年 8 月 24 日に発表)。
- その前の 2026 年 10 月 1 日から、アプリはスクリプトタグを新しく作ったり書き換えたりできなくなります。
- 代わりの仕組みは「埋め込みアプリ」と「アプリブロック」です。埋め込みアプリは、お店の人がテーマエディタでオンにしないと動きません。
- お店がやることは、ストアに表示を出しているアプリを洗い出し、テーマエディタに出てこないものを開発元に確かめることです。
2026 年 8 月 24 日、Shopify は開発者向けの告知で、オンラインストアの「スクリプトタグ」を 2027 年 3 月 1 日に止めると発表しました。開発者向けの話に見えますが、影響を受けるのはお店のほうです。古い作りのアプリを使っていると、ある日レビューの星やチャットのボタンがストアから消える、ということが起こりえます。
この記事では、スクリプトタグとは何か、お店で何を確かめておけばいいかをまとめます(2026 年 9 月時点の情報です)。
スクリプトタグとは
スクリプトタグは、アプリがオンラインストアのページに自分のプログラム(JavaScript)を差し込むための、昔からある仕組みです。アプリを入れるだけで、テーマを触らなくても、ストアにレビュー欄やポップアップ、チャットのボタンなどが出てくる。その裏で使われていたことが多い仕組みです。
手軽な反面、お店の人からは何が差し込まれているのか見えにくく、ページの表示が遅くなる原因にもなっていました。Shopify App Store に出すアプリには、すでに新しい仕組み(テーマアプリ拡張)を使うことが求められていて、今回、古い仕組みを止める日が正式に決まりました。
いつ、何が変わるのか
| 日付 | 起きること |
|---|---|
| 2026 年 8 月 24 日 | 廃止の発表 |
| 2026 年 10 月 1 日 | アプリがスクリプトタグを新しく作ったり、書き換えたりできなくなる |
| 2027 年 3 月 1 日 | すでにあるスクリプトタグも、オンラインストアで動かなくなる |
対象は、オンラインストアに差し込むスクリプトタグです。注文状況ページ向けのスクリプトタグは、別のスケジュールで廃止されると案内されています。
また、この変更は古いアプリにも例外なく当てはまります。「うちのアプリは何年も前に入れたものだから関係ない」ということはありません。むしろ、長く使っているアプリほど注意が必要です。
代わりになる仕組み
Shopify が案内している移行先は、アプリの役割によって 2 つあります。
| アプリの役割 | 移行先 | お店でやること |
|---|---|---|
| ストアに表示を出す、動きを加える | 埋め込みアプリ・アプリブロック | テーマエディタでオンにする、置き場所を決める |
| アクセス解析や広告の計測だけ | ウェブピクセル | 基本的になし |
埋め込みアプリは、チャットのボタンのように画面の隅に浮かんで表示されるものや、お客様には見えない形で動くものに使われます。アプリブロックは、商品ページのレビュー欄のように、ページの決まった場所に置くものに使われます。どちらもテーマエディタで管理できるので、お店の人から見えやすく、アプリを消したあとにコードが残ることもありません。
ここで大事なのは、埋め込みアプリは、お店の人がテーマエディタでオンにするまで動かないことです。Shopify の開発者向け資料でも、アプリがお店に代わってオンにすることはできないと書かれています。つまり、アプリの開発元が移行を済ませても、お店がスイッチを入れなければ、2027 年 3 月 1 日に表示が消えてしまいます。
お店で確かめておきたいこと
1. ストアに何かを表示しているアプリを書き出す
管理画面の「アプリ」から、入っているアプリを一覧にします。そのうち、ストアの見た目や動きに関わるものに印を付けます。たとえば次のようなものです。
- 商品レビュー、評価の星
- チャット、問い合わせボタン
- ポップアップ、クーポンのバナー
- 在庫数や「残りわずか」の表示、カウントダウン
- 関連商品、最近見た商品の表示
- 会員ランクやポイントの表示
2. テーマエディタで、どのアプリがどこに出ているかを見る
管理画面の「オンラインストア」で、公開中のテーマの[テーマを編集]を開きます。
- サイドバーの[埋め込みアプリ]アイコンを開き、印を付けたアプリが並んでいるか、オンになっているかを見ます。
- 商品ページなどを開き、アプリのブロックが置かれているかを見ます。
ここに出てくるアプリは、すでに新しい仕組みに対応しています。オフになっているものがあれば、使っているかどうかを確かめたうえで、必要ならオンにして[保存]します。
3. テーマエディタに出てこないアプリは、開発元に聞く
ストアに表示を出しているのに、テーマエディタのどこにも出てこないアプリは、スクリプトタグか、テーマのコードを直接書き換える方法で動いている可能性があります。管理画面には、スクリプトタグを一覧で見る画面はありません。いちばん確実なのは、開発元に聞くことです。
問い合わせるときは、次のように聞くと話が早く進みます。
- 「オンラインストアのスクリプトタグを使っていますか」
- 「使っている場合、2027 年 3 月 1 日までに埋め込みアプリ(テーマアプリ拡張)へ移行する予定はありますか」
- 「移行したあと、お店の側でやることはありますか」
返事がない、または移行の予定がない場合は、代わりのアプリを探し始めましょう。3 月直前は同じように慌てるお店が増えるので、年内に目処を付けておくと安心です。
4. 計測のタグは「顧客イベント」を確認する
Google アナリティクスや広告の計測などのアプリは、ウェブピクセルという仕組みに移るよう案内されています。ウェブピクセルは、管理画面の「設定」にある[顧客イベント]で、アプリピクセルとして確認できます。計測系のアプリがここに出ていれば、新しい仕組みに対応していると考えてよいでしょう。
5. テーマを変えるときは、アプリをオンにし直す
見落としがちなのが、テーマを変えたときです。Shopify のヘルプセンターによると、公開するテーマを変えると、アプリは新しいテーマでは初期状態でオンになっていません。テーマの変更やリニューアルを予定しているお店は、公開前に、埋め込みアプリとアプリブロックを新しいテーマでもう一度設定してください。
まとめ
| やること | 目安 |
|---|---|
| ストアに表示を出しているアプリを書き出す | 今月中 |
| テーマエディタの[埋め込みアプリ]とアプリブロックを確認する | 今月中 |
| テーマエディタに出てこないアプリの開発元に問い合わせる | 2026 年内 |
| 移行の予定がないアプリの代わりを探す | 2026 年内 |
| 移行したアプリの埋め込みアプリをオンにする | 開発元の案内が来たらすぐ |
スクリプトタグの停止は、止まる日まで何も起きないのが厄介なところです。ある朝、レビューやチャットが消えていて気づく、ということにならないよう、まずはテーマエディタの[埋め込みアプリ]を一度開いてみるところから始めてみてください。
よくある質問
スクリプトタグが止まると、お店では何が起きますか?
スクリプトタグでオンラインストアに表示を出しているアプリは、2027 年 3 月 1 日から、その表示や機能がストアに出なくなります。アプリが新しい仕組みに移っていれば影響はありません。
自分のお店のアプリがスクリプトタグを使っているか、管理画面で分かりますか?
一覧で見る画面はありません。テーマエディタの「埋め込みアプリ」やアプリブロックに出てこないのにストアに表示を出しているアプリは、スクリプトタグかテーマのコードの書き換えを使っている可能性があるので、開発元に確かめるのが確実です。
注文状況ページのスクリプトも止まりますか?
今回の発表の対象は、オンラインストアに差し込むスクリプトタグです。Shopify は、注文状況ページのスクリプトタグは別のスケジュールで廃止するとしています。
アクセス解析や広告の計測はどうなりますか?
計測だけを目的とするスクリプトは、ウェブピクセルという仕組みに移すよう案内されています。ウェブピクセルは管理画面の「顧客イベント」で確認できます。
参考にした情報
- Shopify developer changelog「Script tags are deprecated and will stop running on March 1, 2027」
- Shopify.dev「Migrate to theme app extensions」
- Shopify ヘルプセンター「アプリでテーマを拡張する」
- Shopify ヘルプセンター「ピクセルの概要」
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この記事は Shopify アプリを開発している Banto Apps が書いています。Shopify の仕様は変わることがあるため、最新の情報は Shopify ヘルプセンターもあわせてご確認ください。